国家資格キャリアコンサルタントの学科試験において、頻出される理論家の出題を
これまで2回に分けてお伝えしてきました。
第3弾として今日お伝えするのは
・「カウンセリング手法や心理療法」関連で多く出題される理論家
・「動機付け理論」関連の理論家
についてです。
毎回の試験における出題数としては決して多くはないのですが
カウンセリング手法や療法については、毎回1~2題の出題がありますし
動機付け理論の理論家についても、忘れた頃に出題されることがあります。
上記、過去にご紹介したその1の記事や、その2の記事で紹介した理論家ほど
理論の内容を深く覚えておく必要はないのですが、だからこそ誤答は避けたい
問題となるので、早い段階でチェックしておきましょう。
点数を稼げる問題にしておきたいですよね
「カウンセリング手法や心理療法」関連で多く出題される理論家
カウンセリング手法や心理療法を問う問題は、理論家単体で出題されるよりも
「理論家(個人名)と手法・療法の組み合わせで正しいものはどれか?」
を問うものが多いのが特徴ですね。
では、これまで登場が多かった理論家と手法・療法を見ていきましょう。
① カール・ロジャーズ
まず、この類いの出題で必ず出てくるのは、カール・ロジャーズですね。
「来談者中心療法」や「エンカウンター・グループ 」といった手法との組み合わせ
の問題が多いのですが、第18回試験問8の選択肢のように
<第18回試験問8 の選択肢4>
4. ロジャーズ(Rogers, C. R.)、来談者中心療法、キャリア・インタビュー
来談者中心療法はロジャーズが提唱した療法ですが、キャリア・インタビューは
ロジャーズではなくサビカスが提唱しているので、この選択肢は「不適切」な
選択肢になります。こういった誤答を誘うような出題もあるので、試験時に
冷静さを欠いてしまうと、誤答に繋がってしまいます。
ロジャーズのエンカウンター・グループも、國分康孝により創始した
「構成的グループ・エンカウンター」と混同させるような出題もあり得ますので
2つの手法の違いをチェックしておく必要がありますね。
② エリック・バーン
エリック・バーンの「交流分析」「ゲーム分析」も選択肢として使用されるケースは多いです。
主には、エリック・バーンの名前と交流分析やゲーム分析の手法の組み合わせ
についての問題が多いのですが、第18回試験問9のように「交流分析」の説明が
出題されるケースもありますので、ある程度手法の内容まで理解しておく必要があります。
<第18回試験問9>
問 9 交流分析に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
1. 交流分析は、エリクソン(Erikson, E. H.)によって提唱された、パーソナリティと
コミュニケーションの理論である。
2. ストロークとは「人の存在認知のための一単位」であり、陽性のストローク(肯定的スト
ローク)と陰性のストローク(否定的ストローク)がある。
3. 「I am OK. You are not OK.」などの 4 つの対人関係における基本的構えがある。
4. 構造分析、交流パターン分析、ゲーム分析、脚本分析の 4 つの分析方法がある。
③ その他、手法・療法の組み合わせで出題される理論家
吉本伊信と「内観療法」の組み合わせ。
アルバート・エリスと「論理療法」の組み合わせ。
森田正馬と「森田療法」の組み合わせ。
フロイトと「精神分析」の組み合わせ。
以上が、理論家と手法・療法の組み合わせや手法・療法の内容を問う問題として
過去複数回出題されたものです。
キャリア理論や発達理論の理論家は、理論ごとの特色や相違点をしっかり確認
しておく必要がありますが、こちらは手法・療法の相違ははっきりありますので
ある程度の内容を確認し、人名との組み合わせを覚えておけば、さほど難しい
ものではないと思います。
だからこそ、こういった問題での取りこぼしは避けたい
ですよね。
動機付け理論関連の理論家
最後に「動機付け理論」と提唱した理論家について見ていきましょう。
動機付け理論の出題では、マズローの欲求階層理論とハーズバーグの二要因理論
がこれまで複数出題されていました。
特にマズローの欲求階層理論については、5階層の欲求を低次から高次まで順番に
覚えておくことが必要です。
ということで、これまでその1~その3にかけて、国家資格キャリアコンサルタントの
学科試験で頻出の理論家について見てきました。
すべてを深く理解し、覚えていくのは難しいかもしれませんが、自分の好きな理論家を
探してみたり、自分の実体験と照らし合わせてみたりすると、理解が早かったりします。
試験に向けて、ぜひチェックしてみてください。
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