国家資格キャリアコンサルタントの学科試験を勉強する上で、力を入れて勉強
する分野の一つに「キャリア理論家の理論」があるかと思います。
実際、学科試験において理論家についての出題数が多いですから、点数を稼ぐには
理論家の問題でなるべく失点しないことが必要です。
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ただ、キャリアの理論家って人数多いし、提唱されてる理論も
沢山で勉強が大変!
そこで今回は、過去の学科試験の出題傾向を見ながら、どの理論家のどんな
理論を優先的に勉強していくべきか?を考えていくことにします。
最後までご覧いただければ幸いです。
過去の出題傾向と前回試験の問題を調べてみた
まずは、学科試験におけるキャリア理論家に関する問題を調べてみました。
調査範囲は第15回(令和2年11月実施)から第23回(令和5年7月実施)までの
学科試験です。
設問として出題された理論家および理論とともに、選択肢として出てきた理論家
および理論についてもカウントした頻出されている理論家と理論を下記にまとめ
ましたので、ご紹介しましょう。
設問の主題として出題が多い理論家
(1)ドナルド・スーパー
学科試験に必ずと言ってよいほど出題されているのは、ドナルド・スーパーですね。
第15回から第23回のすべての試験で設問の主題および選択肢の一つとなっています
ので、理解が欠かせません。
キャリア発達の理論的アプローチの14の命題、キャリア自己概念、職業適合性
職業的発達段階、ライフ・キャリア・レインボー、キャリアアダプタビリティ
等チェックすべき理論も多いのが特徴です。
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前回(第24回 2023.11.5実施)での出題状況は?
中高齢期のライフステージとキャリアに関する問題で、選択肢として出題
されています。
また「職業適合性」の理論でスーパーと比較され問題として出されるのが
ジョン・ホランドです。
ホランドは、スーパー等と一緒に選択肢の一つとして出題される場合と、
6つのパーソナリティについて詳細を聞かれる設問があったり、付随して
パーソナリティを知るための検査としてVPI職業興味検査について聞く設問も
あるので抑えておきたいですね。
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前回(第24回 2023.11.5実施)での出題状況は?
キャリア理論の比較の設問の選択肢として、VPI職業興味検査についても選択肢
として出題されています。
(2)マーク・サビカス
スーパーと並んで、サビカスも出題された回数が多い理論家です。
サビカスと言えば、ナラティブ・アイデンティティに基づくカウンセリング
ついての問題が多いですがキャリア・アダプタビリティの中での4つの次元を問う
問題も出題されています(第16回)。
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前回(第24回 2023.11.5実施)での出題状況は?
人生の転機についての設問で、選択肢として出題されています。
(3)エドガー・シャイン
シャインも出題される回数が多い理論家です。特にキャリア・アンカー、
外的キャリア・内的キャリア、3つのサイクル、キャリア・サバイバルに関する
問題が想定されます。
第20回では設問の主題として登場。シャインの理論の内容をすべて理解していないと
誤答する可能性がある問題でした。
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前回(第24回 2023.11.5実施)での出題状況は?
第24回試験でも、設問の主題としてキャリア・アンカーに関する問題が出題
され、キャリア理論の比較の設問でも選択肢として出題されています。
(4)サニィ・ハンセン
ハンセンと言えば統合的人生設計。ここで述べられている
キャリア発達と変化するライフ・パターンのための重要課題は抑えておくべき。
第18回の問題はこの重要課題の組み合わせの問題が出ています。
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前回(第24回 2023.11.5実施)での出題状況は?
第24回試験では、設問および選択肢として出題されていませんでした。
キャリアの転機の設問に採用されることが多い理論家
ここからは、キャリアの転機に関する出題に出てくることが多い理論家について
挙げていきます。転機の考え方の比較という形での出題が多いので、それぞれの
理論家が、転機をどう理論付けているのか?理解しておくことが必要でしょう。
(1)ナンシィ・シュロスバーグ
(2)ハリィ・ジェラット
(3)ジョン・クランボルツ
(4)アルバート・バンデューラ
(5)ウイリアム・ブリッジズ
(6)ナイジェル・ニコルソン
(1)のシュロスバーグは、4つの資源(4S)、転機の識別転機へのアプローチ
(2)ジェラットは「意思決定理論」は
前期理論「主観的可能性」「連続的意思決定プロセス」と
後期理論の「積極的不確実性」への流れをチェック。
(3),(4)クランボルツおよびバンデューラについては
バンデューラが提唱した社会的学習理論を基にクランボルツの
計画された偶発性(プランド・ハップン・スタンス)
キャリア意思決定に影響する4つの要素について。
バンデューラの自己効力感と4つの情報源についてはチェックが必要です。
(5),(6)ブリッジズとニコルソンについては、
トランジション(転機)のプロセスについて、双方の違いを確認しておく
必要があります。
※転機の問題については、4つの選択肢がすべて違う理論家で並び「適切なものは
どれか」や「不適切なものはどれか」の問いになっている場合が多いので、
各理論家の理論を把握しておく必要があります。
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転機について前回(第24回 2023.11.5実施)での出題状況は?
人生の転機に関するが1問あり、選択肢には
シュロスバーグ、クランボルツ、ハンセン、サビカスの理論が出ています。
たまに「えっ!?この人誰?」って理論家も出題される
学科試験にはたまに「えっ!?この人誰?今まで名前や理論を聞いたことない」
って理論家も出てきたりします。
キャリアに関する定番の参考書に出てこないような理論家なのですが、
まあそんな理論家や理論が設問や選択肢に出てきたら、それはもう勘で答える
しかありませんね。知らない理論家が出てきて悩んでしまうより、
「落としてもいいや」の気持ちで、他の問題をしっかり解答して得点したほうが
得策でしょう。
ということで、今回は国家資格キャリアコンサルタントの学科試験に頻出される
理論家と理論について、過去の出題傾向を見ながら整理してみました。
次回の記事では
「発達段階」関連で多く出題される理論家
「カウンセリング手法や療法」関連で多く出題される理論家
「動機付け理論」関連の理論家
について、過去の問題とともに、誰のどんな理論をチェックすべきか?を確認して
いきます。次回もよろしくお願い致します。
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