国家資格キャリアコンサルタント学科試験では、キャリア理論家の理論について
出題数が多く、1月13日(土)の記事ではスーパー、サビカス、シャイン
といった頻出の理論家や、シュロスバーグ、クランボルツといった転機に関する
理論を提唱した理論家が、過去の試験でどれだけ出題されていたか?を
見てきました。
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今日の記事では、第2弾として、これも必ず出題される「発達理論」をテーマにした
出題が過去にどれだけあったのか?
発達理論で理解しておくべきポイントはどんなところか?を見ていくことにします。
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「発達理論」の分野って、覚えることがいっぱいあって難しいよね
頻出の発達理論の提唱者は誰?
発達理論については、人間の発達の段階ごとに特徴や課題があり細かい部分まで
出題されます。発達理論を提唱した理論家同士が選択肢として並べられるので
「この特徴を提唱したのって、誰だったっけ?」ってことにもなるので
詳細まで理解しておく必要がありますね。
① エリク・エリクソンとダニエル・レビンソン
発達段階の出題として、まず挙げられるのが「心理社会的発達理論」のエリクソンと
「成人発達理論」のレビンソンですね。
エリクソンについては、前回(第24回:令和5年11月実施)でも問7の選択肢と
問8の主題として登場しています。
レビンソンの成人発達理論も、やはり出題された回数が多いですね。
では、どんな内容の出題になっているのか?エリクソンとレビンソンが同時に出題
されている回を見てみましょう。
第22回(令和5年3月)の問29
「中年期のライフ・サイクル、キャリア発達上の課題・特徴に関する次の記述のうち
適切なものはどれか」
という出題で、ハンセン、シュロスバーグ、スーパーとともにレビンソンが選択肢
として登場しています。
同じく第22回 問30
「エリクソンの心理社会的発達課題に関する次の記述のうち、老年期の発達課題
として適切なものはどれか」
の出題のように、単独でエリクソンの発達段階の内容を問うものもあります。
エリクソンの発達課題の内容を覚えていないと正答に結びつかないですよね。
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いずれにしても、他の発達の理論と棲み分けして覚える
必要がありそうです。
② ドナルド・スーパー
キャリア理論家の中で最多出題のスーパーは「職業的発達段階」の理論も有名で
発達段階の問題には、必ずと言ってよいほど選択肢に含まれています。
前回(第24回:令和5年11月実施)でも問7の選択肢として登場。
エリクソンやレビンソンとともに、中・高齢期の発達段階の内容を問う出題が
されていますので、それぞれの違いを理解しておく必要があります。
頻出じゃないけど、抑えておきたい発達理論提唱者
前項の3名の理論家ほどではないですが、問題の選択肢として出やすい発達理論の
理論家についてもご紹介しておきます。
① エドガー・シャイン
シャインも「組織内キャリア発達」の理論を展開しており、発達理論の問題に
登場することもあります。
第16回(令和3年3月実施)では、問5で
「シャインが提示した、人が生きている領域の 3 つのサイクルに関する
次の記述のうち、不適切なものはどれか」
の出題内容です。シャインが提唱した「人が生きている領域の 3 つのサイクル」
の内容を理解していないと正答に結びつきません。
問29で
「シャインの示したキャリア・サイクルの衰え・離脱期における発達課題に
関する次の記述のうち、適切なものはどれか」
にあるように「組織内でのキャリアの発達段階」の内容を問う出題もありました。
② その他の理論家
ここ10回の試験では出題されていませんが
・カール・グスタフ・ユングの「ライフサイクル論」
・やまだようこ の「障害発達の6つのモデル」
・ハヴイガーストの「6つの発達段階」「青年期の10項目の発達課題」
については、要チェックだと考えます。
また、第21回で出題された
・岡本祐子の「アイデンティティのラセン式発達モデル」
は、新しい理論ですが、今後出題の機会が増えていくでしょうね。
各理論を覚えるには?
さて、学科試験では必ず出題される「発達理論」についてですが
どう勉強していけば良いのでしょうか?
私は、理論家一人ひとりの発達理論の段階や課題を自分で書きながら覚えて
いったのですが、今思えば、一覧表にして理論家同士を比較しながら覚えて
いく方法もあったかな?と考えています。
比較して、自分の実体験と照らして考えてみると、自分の実体験にに合う理論家と
合わない理論家が出てきたりすると思いますが、却って覚えやすくなるように
思うのですが、いかがでしょうか。
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青年期や中年期での課題が、実際自分にも起きていたのか?
これから老年期に入るなら、どうなりそうか?を考えながら
各理論家を見ていくと、比較しやすいし覚えやすいのでは?
私が使用していた参考書兼問題集に掲載されていたのですが、
とりあえず発達の各段階を語呂で覚えちゃうのも一つの手ですよね。
たとえば
スーパーのマキシ・サイクルの覚え方として
「セイタカイカ」と覚えます。
セイ(成長期)、タ(探索期)、カ(確立期)、イ(維持期)、カ(下降期)
です。もちろんそれぞれの期については、しっかり理解するとして、
他の理論家の発達段階とごっちゃにならない方法として、語呂で各段階を覚えておく
という方法もありかと思います。
ということで、今回の記事では、頻出の「発達理論」についてお話してきました。
発達理論を理解するには、各理論家が提唱する発達の段階と課題を覚えていく
必要があり、理解が大変なのですが、必ず出題される分野なので、ぜひ理解して
おきましょう。
次回の記事では
「カウンセリング手法や療法」関連で多く出題される理論家
「動機付け理論」関連の理論家
について、過去の問題とともに、誰のどんな理論をチェックすべきか?を確認して
いきます。次回もよろしくお願い致します。
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