メンタルヘルス・マネジメント検定の勉強では
意外と試験対策が難しい!
というお話を、以前下記記事にて紹介させていただきました。
メンタルヘルス・マネジメント検定は、試験実施回ごとの試験問題が
公表されていないので、出題傾向が読めないのが試験対策を難しくしているのです。
分厚い公式テキストの内容をすべて把握し、理解できれば
問題無いけど、それは簡単じゃないから、詳細に勉強する
ポイントをある程度絞って試験に臨みたいですよね
今日の記事では合格に導く鍵は、公式の過去問題集にある
「出題傾向分析表」
から、詳細に勉強するポイントを探すことにある。というお話をします。
そして、まずは公式テキスト第1章から、どんな部分が出題されそうか?
を推理していく内容にしていきます。
出題傾向分析表とは?
2023年版の過去問題集の8ページ目に、掲載されている表が
「出題傾向分析表」です。
公式テキスト各章・各節から何問ずつ出題されたか?が試験実施回ごとに
掲載されています。2023年版には、第29回試験からのデータしか
ありませんが、下記に第22回試験からのデータを一覧にしましたので
ご覧ください。
※ 第28回(2020.3.15実施予定)は、コロナ禍のため?中止になっています。
さて、こう見ると年代による差はありますが、ここ数回(第31回(2021.11.7実施)から
第34回(2023.3.19実施)までの試験は各章・各節出題数に同様の傾向が見られます。
もしかしたら新型コロナが感染症2類から5類に変わった(2023.5.8)ことから、労働者の
働き方にも変化が起き、各章・各節で出題数の増減があるかもしれませんが、
とりあえず、第31回~第34回の出題数を参考にして、それぞれの章・節から何問出題
されるのか?を見ていくことにしましょう。
最近の試験では第1章からの出題数が1番多い!
実は、私が検定を受けた際は、この「出題傾向分析表」をほとんどチェックして
いませんでした(^^ゞ
ですが、今改めて検定の勉強に関する対策を考えると、この「出題傾向分析表」から
出題数の分布を頭に入れておくだけでも、勉強の進行が違ったかな!?と思うのです。
勉強の箇所ごとに、詳細に知識として入れておくべきところと
概要をサラッと頭に入れておけばよいところを区別できれば
捗りやすいですよね
ということで、第31回~第34回の出題数を見ていくと、第1章の問題数が一番多い
次いで第4章の出題数が多い結果になっています。
まあ、テキストのページ数もこの2つの章が多いのですから、当然であると言えますが
まあそれでも、第1章と第4章にはしっかり勉強して、理解しておくべきキーワードが
多い、ということが言えるでしょう。
では、第1章では、どんなキーワードを理解しておくべきなのでしょうか?
第1章で理解しておくべきキーワードは?
それでは、第1章で勉強しておくべきキーワードを考えてみましたので
順番にご紹介していきます。
あくまで、少ないデータからの予測なので
参考程度にしておいてください
① 労働安全衛生調査
テキスト第1章第1節(以下「テキスト1-1」)「労働者のストレスの現状」
の箇所では「労働安全衛生調査(厚生労働省 2018年)」の調査結果をチェック
ですかね。
「労働者健康状況調査(厚生労働省 2012年)」からもかつては出題がありましたが
今は「労働安全衛生調査」において労働者のストレスの現状がデータとして出されて
いるので、こちらを重視してチェックするべきでしょう。
② 労働安全衛生法
テキスト1-2の「法制面での意義」ではまず、労働安全衛生法と安全配慮義務
については、出題されやすい分野だと考えられます。
安全配慮義務を負担するのは?義務づけられているものは?刑事罰の対象?
後に出てくるハラスメント問題、長時間労働者に対する面接指導、といった内容も
含めて、しっかり知識として入れておきましょう。
③ 労働者災害補償保険法
労災保険法については、労基法上の災害補償責任と民事上の損害賠償責任の2つの
制度と、労災が発生した場合の企業の災害補償責任としての支払い義務。
保険給付の種類についてチェックしておくべきでしょう。
④ 各種ハラスメント関連問題
時節柄、出題されやすい分野ですね。特に各法律(「男女雇用機会均等法」や
改正された「労働施策総合推進法」等)との関係は必ずチェックしておきましょう。
⑤ メンタルヘルスケアにおける対応
労働者のメンタルヘルスケアの対応として、管理監督者として従業員の個人情報保護等
どんな対応をとるべきか?労働者の同意等、すべきことについては整理しておく
必要があります。
⑥ 長時間労働関連
長時間労働者に対する企業の義務として、面接指導があります。
面接指導の対象となる労働者の勤務時間の基準や、どんな場合に面接指導を
誰がどのようにして行うのか?事後にどんな措置を行うのか?
また、労働時間の適正化を図るための労基法第36条に基づく協定「36協定」
の内容(勤務時間数等)、届出について、整理しておきましょう。
⑦ ストレスチェック制度
ストレスチェック制度についても、まず出題されると言ってよいと思います。
特にストレスチェックを実施しなければいけない事業者の規模、実施者
実施事務従事者はどんな人物がなれるのか?、衛生委員会の役割等対象や実施体制
については出題される可能性は高いでしょう。
また、ストレスチェック80項目版で追加された尺度については、今後出題される
可能性が高いと考えられるので、ぜひチェックしておいてください。
⑧ 自殺対策基本法
出題数は少ないと思いますが、自殺者数の流れや自殺対策基本法について軽く
チェックしておくと良いでしょう。また、自殺対策大綱が2022年10月に新しく
決定されています。大綱からの出題もあるかもしれないので、目を通しておくと
良いでしょう。
⑨ ワーク・ライフ・バランスとワーク・エンゲイジメント
双方とも、概念と仕事するうえでの重要性をチェックしておくと良いでしょう。
ワーク・ライフ・バランス憲章も目を通しておくことをオススメします。
⑨ NIOSHの健康職場モデル
NIOSHの健康職場モデルについては、まず毎回出題されると言って良いでしょう。
従業員の健康や満足感を維持・向上させることが、組織の生産性向上に寄与する
ことになる、という考え方で「健康経営」していくことが大切であるということ。
また、この考え方を踏まえて、事業者へのメンタルヘルスケアも大切であること
事業者がメンタルヘルスケアを行う方針を従業員の目に触れさせることの大切さ
目に触れさせる手段についてもチェックが必要ですね。
⑩ 労働時間管理
管理監督者が従業員に対して、労働時間や就労態様をしっかり管理し、過重労働に
ならないようにしていく必要があります。長時間労働により睡眠時間が減り
健康を害し、過労死に繋がることも考えられます。NHK放送研究所の「国民生活時間調査」
をチェックしておくと良いでしょう。
また、厚生労働省から出されている「過重労働による健康障害防止のための総合対策」も
チェックしておくと万全だと思います。
まとめ
今日は、メンタルヘルス・マネジメント検定 Ⅱ種ラインケアコースの試験対策として
「出題傾向分析表」から、各章・各節の出題数の傾向と、一番多く出題される
第1章において、どの箇所を勉強しておくべきか?を提案させていただきました。
過去問題集は出版されていますが、試験実施回ごとの過去問が公表されていないので
試験対策が難しい試験ではありますが、少しでも受験される皆さんの参考になれば
幸いです。勉強頑張ってください。
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