メンタルヘルス・マネジメント検定 Ⅱ種ラインケアコースの過去問題集から出題
されそうなキーワードについて、下記記事でテキスト第1章~第3章までのキーワード
について紹介しております。
今回は、引き続き第4章・5章の中のキーワードについて拾っていきますので
今回の記事も参考にしていただければと思います。
テキスト第4章でチェックすべきキーワードは?
第4章は、「個々の労働者への配慮」としてラインケアの担い手として、部下である
労働者に対し、どんな対応が必要か?組織が労働者に対しどんな対応が必要か?
について説明されています。
第4章からの問題数は、ここ数回の試験を見ると11問となっており、第1章同様
問題数が多い章なので、しっかり確認していく必要がありますね。
それでは、出題の可能性がありチェックしておくべきキーワードを見ていきましょう。
① 心理的負荷による精神障害の設定基準
労災認定のための審査の迅速化・効率化を図るとともに、ストレスの評価基準を
分かりやすく具体的に示すために策定されています。
「特別な出来事」と「特別な出来事以外」の2つが公式テキストに挙げられているので
どんな場合に心理的負荷の評価を「強」とするか?確認しておくことが必要と思います。
特に長時間労働の時間数、36協定の内容、労働安全衛生法上の面接指導を申し出た
労働者に対する医師の面接指導の詳細(設定された労働時間等)は要確認です。
また、近年では研究開発業務従事者や高度プロフェッショナル制度労働者への面接指導の
ルールも明確化されているので、これもテキストをチェックしておくとよいでしょう。
長時間労働以外では、各種ハラスメントによる心理的負荷も要チェックです。
セクシャルハラスメントやパワーハラスメントの類型も要チェックですね。
② 仕事上の体験によるストレス、仕事以外でのストレス
長時間労働以外にも、労働者がメンタルヘルス不調を発症するきっかけとして
仕事上での「自身を失う体験」や「社会的に糾弾される立場に追い込まれる」
「孤立無援の状況」があり、仕事以外では「喪失体験」「悩みの種・責任の増大」
などがあります。ここも内容について、チェックしておくとよいでしょう。
③ ストレスへの対処について
ストレス予防の中では、睡眠と食事についてはテキストをチェックしておきましょう。
睡眠については、光・体温・自律神経・寝室環境についてと交替制勤務の際の睡眠方法を、
食事については、どの栄養素を摂ればどんな効果があるか?は要チェックです。
また、リラクセーションの3つの方法(呼吸法、漸進的筋弛緩法、自律訓練法)や
認知行動療法の実践方法は、軽くチェックしておくとよいでしょう。
④ コーピング
コーピングについては、出題頻度の高いキーワードだと思います。
問題焦点型と情動焦点型の2つ型のコーピングがありますが、それぞれどんな目的のために
使われ、どんな方法があるのかは要チェックです。
過去に○×形式での出題が多くされています。
また、ストレスの発生の段階に応じてどんなコーピングを必要とするか?表があるので
一緒にチェックしておくとよいでしょう。
⑤ ソーシャルサポート
まずソーシャルサポート源はどういった人達なのか?また仕事上のストレスに対して
上司や同僚達が使う「4種のソーシャルサポート」の内容のチェックはしておいてください。
それと、労働者の適正・状況に合わせたサポートの内容についても、過去に出題された
ケースがありますので、抑えておくとよいでしょう。
⑥ 労働者のメンタルヘルス情報の取り扱い
労働者のメンタルヘルス情報をどう取り扱うか?の項目は、この第4章の中でも
比重が高い項目だと思います。管理監督者だけでなく事業場内それぞれの立場の
人達が、労働者の個人情報をどう扱えばよいのか?を個人情報保護法も見ながら
チェックしておく必要があります。
守秘義務を怠った場合の罰則はどの法律にあるのか?「要配慮個人情報」の取り扱い
についても確認しておく必要があるでしょう。
⑦ 管理監督者自身のストレス
部下だけでなく、管理監督者もストレスによりメンタルヘルス不調に陥ることが
あります。ストレスを受けやすい人はどんなタイプの人か?自身もセルフケアを
行う必要があり、アサーションを取り入れたり、リラクセーション法を実践する
ことも大事です。また、部下のメンタルヘルスケアについて、自分一人で対応
するのではなく、必要に応じて上司や産業保健スタッフ、人事労務管理スタッフに
相談することも必要です。
テキスト第5章でチェックすべきキーワードは?
第5章は、「労働者からの相談への対応」として、部下とのコミュニケーションの方法や
部下のメンタルヘルス不調の早期発見の着眼点について解説されています。
① ジョハリの窓
過去に数回出題されているようですね。上司と部下の関係で4つの窓のどの領域なのか
については理解しておく必要があるでしょう。コミュニケーションによって領域を
移行させていくことも含め、チェックしておくとよいでしょう。
② コミュニケーションのスキル
「道具的コミュニケーション」と「自己充足的コミュニケーション」の内容
「3つのタイプの自己表現の特徴一覧表」の内容、言語的・非言語的コミュニケーション
については、管理監督者のコミュニケーション技法として「マイクロ技法」の内容と
非言語コミュニケーションの種類について確認しておきましょう。
③ 早期発見のポイント
部下のメンタルヘルス問題を予防し、早期対応するために、部下の異変にどう気づくか?
について書かれています。
まずは「交感神経」と「副交感神経」の理解です。ストレス要因を受けたときに、この2種類の
神経がどんな働きをするのか?をして体にどんな症状が現れるのか?
また、ストレス要因を受けてから時間と共に変わっていくストレスへの抵抗力について
「ストレス反応の3相期の変化」の図で表していますので、これも要チェックです。
ストレス反応が「身体面」「行動面」「心理面」にどう出てくるのか?も要チェックです。
身体面では
胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群などの消化器系疾患
気管支喘息、過換気症候群などの呼吸器系疾患が代表的
行動面では
急性反応として回避、逃避、エラー、事故、口論、けんか 等
慢性反応として遅刻・欠勤、作業能率の低下、大酒・喫煙・生活の乱れ 等
心理面では
急性反応として不安、緊張、怒り、興奮、混乱、落胆 等
慢性反応として不安、短気、抑うつ、無気力、不満、退職願望 等
部下の異変に気づく視点として「いつもと違う」という視点が大事です。
テキストにも「いつもと違う」様子の例と「仕事ぶりの変化」の例があるので
抑えておきましょう。
自殺を示唆するサインについても「自殺予防の十箇条」がテキストに掲載されています。
自殺関連の問題として出題されるケースもありますので、チェックしておきましょう。
④ 部下の話を聴く際のポイント
相談者の話を傾聴するポイントについて確認しておきましょう。
環境や時間、傾聴する際の意識、姿勢等きちんと相談に乗る方法についてチェック
しておけば、このキーワードの問題については正答できるでしょう。
⑤ メンタルヘルス不調者への対応
部下がメンタル不調に陥れば、管理監督者だけでは対処しきれなくなることもあります。
そういった場合に、どんな人材に繋げばよいか???を整理しておく必要があります。
事業場内では産業保健スタッフ(産業医、保健師、看護師、衛生管理者)や人事労務スタッフ
との連携。家族との連携もどんな場合に必要なのか?
事業場外資源はどんな種類があって、どんな機能を持ち、どんな疾患を扱っているのか?
を整理しておく必要があります。
医療機関には、精神科、メンタルクリニック、心療内科、があり、それぞれ違いがあります。
その他地方自治体の設置する機関として
精神保健福祉センター、保健所、産業保健総合支援センターがあり、それぞれ設置形態や
機能を整理しておく必要があります。
この、事業場内のスタッフ、事業場外資源ともに、機能について出題される可能性は
かなり高いので、ぜひ整理をお願いします。
⑥ 危機対応
部下が、メンタル不調に陥り、緊急の対応を要する場合の対応方法も整理しておいてください。
・自殺の可能性
・幻覚妄想状態
・躁状態
といった症状が散見されたら、どんな対応をとるべきか?家族との連携方法や事業場外資源への
繋ぎ方等、管理監督者がとるべき対応についても出題される可能性が高いと考えています。
ということで、第4章と第5章から試験対策として重要と思われるキーワードについて
挙げてみました。次は第6章・第7章についてキーワードを挙げていきます。
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